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iOS18で地域や言語、機種の制限がある新機能のまとめ(AI、衛星経由メッセージなど)

WWDC24で「iOS18」が発表され、iOS 18 Previewで新機能が紹介されていますが、本記事では地域や言語、機種によって利用できない新機能をピックアップして紹介します。

iOS18の配信日に「新機能が日本では利用できなかった」「iPhone XSで使えなかった」とならないためにも、軽く目を通しておくと良いかもしれません。

AI機能Apple Intelligence及びChatGPT統合(英語・iPhone 15 Pro/Pro Max以降)

文章の書き直し、校正、要約、画像の生成、Siriの言語理解の能力向上など、タスク処理を支援する独自のAI機能「Apple Intelligence」が追加されます。またChatGPTへのアクセスが統合され、Siriを介してGPT-4oモデルによる出力結果を受け取ることができます。

この機能は今秋にベータ版として提供が開始され、Siriとデバイスの言語が英語(米国)に設定されている場合のみ利用可能になります。また、iPhone 15 Pro、iPhone 15 Pro Max以降のモデルが必要です。

Apple Intelligenceはユーザーに無料で提供され、今年の秋にiOS 18)、iPadOS 18、macOS Sequoiaの一部としてベータ版が英語(米国)で利用可能になります。一部の機能、ソフトウェアプラットフォーム、追加言語は来年中に公開される予定です。Apple Intelligenceは、iPhone 15 Pro、iPhone 15 Pro Max、M1以降を搭載したiPadとMacで、Siriとデバイスの言語を英語(米国)に設定している場合に利用できるようになります。詳しくは、apple.com/apple-intelligenceをご覧ください。

引用:Apple

衛星経由のメッセージ(米国・iPhone 14以降)

iPhone 14以降の機種では、セルラーやWi-Fiがなくても衛星通信を利用してiMessageやSMSで友人や家族と連絡を取ることができます。災害発生時に心強い機能になりそうですが、現時点では米国でのみ提供されるようです。

Messages via satellite will be available in iOS 18 along with our existing satellite features in the United States on iPhone 14 and later.

(訳) iOS 18では、衛星を利用したメッセージ機能が提供され、既存の衛星機能と共に、iPhone 14以降で米国で利用可能になります。

メールの分類機能(今年後半・英語)

受信メールを自動でカテゴリ分類する機能。重要なメールはプライマリ、その他のメールは取引、プロモーション、更新情報などに分類されます。現時点では今年後半、英語環境向けに提供が予定されています。

Coming in an update later this year in English (Australia), English (Canada), English (India), English (Ireland), English (New Zealand), English (Singapore), English (South Africa), English (UK), and English (U.S.).

(訳) 今年後半に、英語(オーストラリア)、英語(カナダ)、英語(インド)、英語(アイルランド)、英語(ニュージーランド)、英語(シンガポール)、英語(南アフリカ)、英語(イギリス)、および英語(米国)のアップデートで提供されます。

Safariのハイライト機能(英語)

Safariでページ内の関連情報を自動検出し、ブラウジング中に強調表示する機能。ハイライトとして道順や人、音楽、英語、テレビ番組の詳細を確認できるクイックリンクなどが表示。

Available in English (U.S.).

(訳) 英語(米国)で利用可能です。

Safariのリーダーで目次と概要を生成する機能(英語)

リーダー機能に目次と概要が追加され、記事を読み進める前に要点を把握できる機能。

Available in English (Australia), English (Canada), English (Ireland), English (New Zealand), English (South Africa), English (UK), and English (U.S.).

(訳) 英語(オーストラリア)、英語(カナダ)、英語(アイルランド)、英語(ニュージーランド)、英語(南アフリカ)、英語(イギリス)、および英語(米国)で利用可能です。

マップのハイキングルートのオフライン保存機能(米国)

数千のハイキングルートをデバイスに保存することができ、メモも一緒に保存できる機能。iOS18プレビューを見る限りでは、地形図のダウンロードは米国と日本、ハイキングルートのオフライン保存は米国のみのようです。

Available in the United States.

(訳) 米国で利用可能です。

ゲームモードのAirPods遅延短縮(AirPods Pro 第2世代)

ワイヤレスコントローラーのポーリングレートが2倍になるゲームモードが追加され、AirPods使用時のオーディオ遅延も短縮。

Available on AirPods Pro (2nd generation).

(訳) AirPods Pro(第2世代)で利用可能です。

ゲームモードの空間オーディオ(AirPods 第3世代・AirPods Pro・AirPods Max)

ゲームモードはパーソナライズされた空間オーディオをサポート。没入感あるサウンド体験を楽しむことができ、ゲーム内チャットとストリーミングの音声品質が向上。

Available on AirPods (3rd generation), AirPods Pro, and AirPods Max.

(訳) AirPods (第3世代)、AirPods Pro、AirPods Maxで利用可能です。

Wallet・Apple PayのTap to Cash機能(米国)

Face ID、Touch ID、パスコードによる認証をすることで、デバイスを近づけるだけでApple Cashを送信できる機能。現時点では、Apple Cashによる送金そのものが米国でしか利用できない状況です。

Apple Cash services are provided by Green Dot Bank, Member FDIC, and only available in the U.S. on eligible devices. Learn more about the Terms and Conditions. To send and receive money with an Apple Cash account, you must be 18 and a U.S. resident, or if under 18 part of an Apple Cash Family account. Tap to Cash transaction limits are subject to change, including lowering limits, at any time during the Developer or Public Betas without notice.

(訳)Apple Cashのサービスは、Green Dot Bank、FDICメンバーによって提供されており、対象デバイスでのみ米国で利用可能です。利用規約の詳細を確認してください。Apple Cashアカウントで送金や受け取りを行うには、18歳以上で米国居住者である必要があります。18歳未満の場合は、Apple Cash Familyアカウントの一部である必要があります。Tap to Cashの取引制限は、開発者またはパブリックベータ中に予告なしにいつでも変更される可能性があります。

Apple Pay や Apple Cash カードを使った個人間送金は米国でしか利用できません。これは米連邦預金保険公社 (FDIC) の加盟銀行である Green Dot Bank が提供するサービスです。

引用:Apple

Wallet・Apple Payのポイント利用及び分割払い機能(一部カード)

Walletで特典やポイントを確認したり、Apple Payを使ってポイントを利用できる機能が追加されます。また、銀行やカード会社の分割払いにも対応するようです。

ただし、承認と資格を有した銀行やカード会社から提供されるカードで利用可能になるようで、すべてのカードがこの機能をサポートするとは限らないので、その点は留意する必要があります。

Available on cards from participating banks and card providers in certain markets. Subject to eligibility and approval.

(訳) 特定の市場で参加銀行やカードプロバイダーから提供されるカードで利用可能です。対象となるかどうかは、資格と承認が必要。

メモのライブ文字起こし機能(iPhone 12以降・英語)

メモ内でオーディオセッションを録音し、検索やコメント、チェックリスト、ドキュメントと組み合わせられる文字起こしを生成する機能。

Available on iPhone 12 and later in English (Australia), English (Canada), English (Ireland), English (New Zealand), English (South Africa), English (UK), and English (U.S.).

(訳) iPhone 12以降で、英語(オーストラリア)、英語(カナダ)、英語(アイルランド)、英語(ニュージーランド)、英語(南アフリカ)、英語(イギリス)、英語(米国)で利用可能です。

Apple TVアプリの会話の強調機能(iPhone 11以降)

大きな効果音や音楽が流れているとき、画面上の会話内容を聞きやすくする強調機能。iPhone 11以降の内蔵スピーカー、有線ヘッドフォン、AirPods、その他のワイヤレススピーカーが対応。

Available with compatible content in supported apps when using built-in speakers, wired headphones, AirPods, and other Bluetooth-connected speakers and headphones on iPhone 11 and later.

(訳) iPhone 11以降で、内蔵スピーカー、有線ヘッドフォン、AirPods、その他のBluetooth接続スピーカーやヘッドフォンを使用する際に、対応するアプリで互換性のあるコンテンツとともに利用可能です。

ホームアプリのハンズフリーロック解除機能(Apple Watch Series 6以降・iPhone 11以降)

iPhoneをバッグやポケットに入れているか、Apple Watchを着用しているだけで、スマートロックを解除できる機能。Apple Watch Series 6以降またはiPhone 11以降と、超広帯域(UWB)対応機器で利用可能。

Available using devices with an Ultra Wideband chip on Apple Watch Series 6 and later, or iPhone 11 and later, and compatible Ultra Wideband locks.

(訳) Ultra Widebandチップを搭載したApple Watch Series 6以降、またはiPhone 11以降のデバイスと、対応するUltra Widebandロックを使用することで利用できます。

ホームアプリの電気使用量表示機能(米国)

ホームアプリから電気使用量にアクセスし確認できる機能が追加。対応しているガス会社や電力会社の契約ユーザーは、アカウントを接続することで使用料とプラン情報を表示可能。

Available in the United States. Eligible users include Pacific Gas and Electric customers who have residential electrical service, including areas served by Community Choice Aggregators. Users must be the utility account owner or authorized user of the utility account.

(訳) 米国で利用可能です。対象のユーザーには、居住地の電気サービスを持つPacific Gas and Electricの顧客が含まれます。これには、Community Choice Aggregatorsが提供する地域も含まれます。ユーザーは、ユーティリティアカウントの所有者またはユーティリティアカウントの承認されたユーザーである必要があります。

アクセシビリティのアイトラッキング機能(iPhone 12以降・iPhone SE 第3世代)

iPhoneを目だけで操作することができる機能。iPhone 12以降およびiPhone SE 第3世代で利用可能。

Available on iPhone 12 and later and iPhone SE (3rd generation).

(訳) iPhone 12以降およびiPhone SE(第3世代)で利用可能です。

アクセシビリティのMusic Haptics機能(iPhone 12以降)

iPhoneのHaptics Engineを曲のリズムと同期させ、聴覚障害のある人や難聴の人がApple Musicを楽しめる機能。

Available on iPhone 12 and later.

(訳) iPhone 12以降で利用可能です。

※ 当記事で紹介した機能は、記事公開時点でのiOS 18 Previewを参考にしたものです。機能内容や提供時期等が変更される場合があるので注意してください。

著者情報

Ryo
SBAPPを運営しているRyoです。スマートフォンが国内で急速に普及し始めた頃から、iPhoneやiOSの使い方や不具合に関する情報を10年以上にわたって発信しています。

Apple製品は、iPhone 3GSの頃から使用しており、毎年アップグレードされるデバイスやiOSの変化に魅了されてきました。iPhoneの機能性や操作性が頻繁に変化する中で、ユーザーのサポートをしたいと思い、SBAPPを立ち上げました。

現在は、iPhoneやiOSの情報に加えて、SNSの障害や不具合、フィッシング詐欺メール・SMSに関する注意喚起など、幅広いテーマで記事を執筆しています。経験と知識を活かして、少しでも手助けとなる情報を提供していきます。

コメント欄

  • Comments ( 3 )
  • Trackbacks ( 0 )
  1. 情報をいつもありがとうございます。
    iPhoneSE2(‘22.7.6〜)だと、もう17.×.×でやめておいた方がいいのかなと思いました。
    バッテリー交換して、’24.7まで使うのが目標です。

    • コメントありがとうございます。
      iOS18の新機能をどうしても使いたいといった訳では無いのであれば、iOS17のまま使い続けるのも良いかと思います。
      メジャーアップデートは不具合とパフォーマンスにどうしても不安があるので、安定するにしても翌年にはなりそうだなぁと..

  2. × ‘24.7
    ○ ‘26.7

    すみません。

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