iOS15.2アップデート以降、iPhoneのWi-Fi設定画面に「プライバシーに関する警告」「このネットワークは暗号化されたDNSのトラフィックをブロック」が表示されるユーザーが増えています。
目次
iOS15.2「プライバシーに関する警告」が表示される問題
iOS15.2アップデート適用後、iPhoneの設定→Wi-Fiにプライバシーに関する警告が表示されるようになり、iボタンをタップすると以下の警告が表示されるユーザーが急増しています。
プライバシーに関する警告
このネットワークは暗号化されたDNSのトラフィックをブロックしています。
デバイスがこのネットワーク上でアクセスするWebサイトやほかのサーバの名前は、このネットワーク上のほかのデバイスによって監視および記録される場合があります。
上記エラーは、Apple公式サイトのWi-Fi ルーターとWi-Fi アクセスポイントの推奨設定を満たしても表示される場合があり、iOS15よりも以前のiOS14の頃から報告が続いている未解決の問題です。
Since updating to iOS 14.5, I keep getting a privacy warning on my 2.4 Ghz network on my iPhone.
「暗号化されたDNSのトラフィックをブロック」の意味について
警告「このネットワークは暗号化されたDNSのトラフィックをブロックしています。」が表示される場合、iOS14で対応したDNSとの通信を暗号化する仕組み「DNS over HTTPS」で問題が発生していることを示しています。
リスクとして第三者に通信内容を盗聴・改竄等の被害に遭う恐れがあるものの、DNSの接続先を契約しているISP(インターネットサービスプロバイダ)が指定しているものに設定しているのであれば、ISP網内で通信が完結するため第三者による盗聴・改竄のリスクは低いです。
一方で、DNSの接続先をパブリックDNS(8.8.8.8など)を設定している場合、複数の通信経路を経由する際に盗聴・改竄のリスクが伴うため、もし警告が表示されている場合はISPによって安全性が担保されているDNSを利用することをお勧めします。
詳しい仕組みや安全性については、参考にさせて頂いた通信事業者のIIJのエンジニアが綴るブログ記事「DNS over TLS/HTTPSについて考える」がわかりやすいので、こちらを参照してください。
プライバシーに関する警告が消える可能性のある対処
以下の設定や操作を実行することで、警告「このネットワークは暗号化されたDNSのトラフィックをブロックしています。」が表示されなくなる場合があります。ただし、消えた警告が再び表示される場合もあり、その都度対処するほか無い状況です。
- iPhoneの再起動
- ルーター、モデムのアップデートと再起動
- 警告が表示されるWi-Fi(SSID)横のiボタン→このネットワーク設定を削除を実行し、再設定する
- iPhoneのネットワーク設定リセット(設定→一般→転送またはiPhoneをリセット→リセット→ネットワーク設定をリセット)
- ルーターの設定をAppleが推奨する設定に変更する
またWi-Fiの接続先の名前(SSID)を変更したことで解消したとの事例もコメントにて寄せられていますが、SSIDを変更すると接続中の全てのデバイスでWi-Fiを再設定する必要がある為、家族など複数人で共有している場合は注意してください。
コメントを投稿する(承認後に反映)