+83や+839から始まる電話番号は詐欺？警察や総務省を装った詐欺に注意

2025年5月31日現在、「+839」や「+837」など、+83から始まる電話番号から、警察庁や総務省を装った詐欺電話の着信が報告されています。

警察官を名乗る人物から名前や住所を確認されたり、自動音声でオペレーターに繋ぐよう促されますが詐欺電話なので無視してください。

+83から始まる詐欺電話の着信が報告

2025年5月31日現在、「+83」から始まる国際電話番号から、総務省の総合通信局や警察庁を装った詐欺電話の着信が相次いでおり、SNSなどで着信を報告する投稿が増えています。

こちらは総務省の総合通信局です。お客様の通信サービスを２時間以内に停止させていただきます。オペレーターにお繋ぎする場合は１を押して下さい。

こちらはソフトバンクです。お客様のお支払いが確認できなかったため、ご利用中のサービスを停止させていただきます。ご不明な点がございましたら、１を押してオペレーターにお繋ぎください。

総務省総合通信局を装った自動音声詐欺

総務省を装った詐欺電話は以前から確認されており、「携帯電話から迷惑メールが大量に送信されている」「手続きをしないとサービスを停止する」と不安を煽り、架空請求に繋げるケースがあります。

総務省は電話や通信の利用に関して、個人情報を尋ねたり、支払いを要求したりすることは一切ないと明言しているので、こういった内容の電話は詐欺と判断してください。

総務省では、電話や通信の利用等に関して、個人情報を尋ねたり、金品を要求したりすることや、マイナ保険証の利用等に関して、個人に電話をしたりすることは、一切ありません。

引用：総務省

ソフトバンクなど通信キャリアを装った自動音声詐欺

大手通信キャリア（ドコモ、au、ソフトバンクなど）を装った特殊詐欺も増えており、自動音声ガイダンスに従ってオペレーターに繋いでしまうと、警察を装った人物に転送される事例も確認されています。

日本の企業や行政機関が「+83」などから始まる国際電話を使用し、個人にサービス停止の連絡をすることは考えにくいため、特殊詐欺と疑うようにしてください。

NTTドコモを装い、自動音声や国際電話番号を用いた電話があり、身に覚えのない利用料金を請求された事例が報告されています。
身に覚えのない連絡はそのまま信じず、不審な場合は内容に応じて警察署等にご相談ください。

引用：NTTドコモ

警察庁や県警を装った詐欺電話に要注意

+83から始まる国際電話で、末尾が「0110」や「4321」となっている電話番号からの着信は、警察庁や県警を装った特殊詐欺の可能性が高いです。

この手口では、電話に出ると「(本名)さんでしょうか？」と本人確認が行われ、住所などを正確に言い当てられるケースも報告されています。

本名や住所を言い当てられると動揺しますが、流出した個人情報を悪用している可能性が考えられるため、電話に出てしまった場合は一切の受け答えをせずに通話を切ってください。

警察官が、電話で捜査対象となっているなどと伝えることはありません。それは、詐欺です！

引用：警察庁 特殊詐欺対策ページ

自身の個人情報が流出していないかどうか調べたい場合は、ノートンの「お客様の情報がダークウェブに流出していないかチェック」で確認することもできます。

国番号「+83」はどこの国からの電話？

2025年5月現在、国番号「+83」はいずれの国にも割り当てられておらず、「+83」で始まる電話番号も存在しません。

可能性として、特殊詐欺グループがVoIPサービスで電話番号を取得し、Caller ID Spoofing（発信者IDスプーフィング）といった方法で、実際とは異なる電話番号を表示している可能性があります。

国番号	国名
+81	日本
+82	韓国
+83	未使用
+84	ベトナム

最近の特殊詐欺電話はこの手口が増えており、迷惑電話防止機能の回避などを目的として、存在しない番号を使用している可能性が考えられます。

While this prohibition is valuable, the very nature of spoofing makes it difficult to identify spoofing in the first instance, and track down the call originator after discovering spoofing has occurred.

(翻訳) この禁止事項は価値があるものの、スプーフィングの性質上、そもそもスプーフィングを特定することが難しく、スプーフィングが発生したことを発見した後も、発信元を追跡することが困難です。

引用：FCC（米連邦通信委員会）

迷惑電話が多い場合は着信の消音も（iPhone）

iPhoneをお使いの場合は、過去に通話履歴がない電話番号、連絡先に登録していない電話番号からの着信を消音にできる「不明な発信者を消音」機能があります。

迷惑電話の着信が多い場合に重宝しますが、国内の電話でも通話履歴がない場合は消音され、留守番電話サービスに転送されるので注意してください。

また、iOS17以降では、自動文字起こしに対応した留守番電話機能「ライブ留守番電話」を使用できます。

留守番電話の内容をテキストで確認できるため、用件を確認してから折り返すか判断したり、不審な内容の場合はそのまま着信拒否にも設定できるので便利です。