ソフトバンクが9月13日より新機種を含むスマートフォンが最大半額になるサービス「半額サポート+(プラス)」を発表していますが、今回は半額サポート+の概要の解説、SIMフリー版iPhoneの一括購入〜売却とどちらが得なのか比較してみました。
目次
ソフトバンク「半額サポート+」の概要について
ソフトバンクが9月13日から提供する「半額サポート+」は、48回払いでの端末購入と25ヶ月目以降の買い替え時に旧機種回収を条件として、最大24ヶ月分の分割金(割賦金)の支払いが免除されるといったプランです。
半額サポート+を利用する場合、プログラム利用料金として毎月390円(24ヶ月)の支払いが発生し、プログラムを利用して新機種に変更する際に回収査定条件を満たしていない場合は、別途20,000円の実費負担が発生します。
また半額サポート+はソフトバンクユーザーだけでは無く、その他キャリアのユーザーでも利用できますが、半額サポート+で購入した端末にはSIMロック(100日後から解除可能)が掛かっており、ロック期間中はソフトバンク系のSIMカードでしかモバイル通信を利用することができません。
ソフトバンクの回収査定条件について
半額サポート+を利用しての機種変更を想定して、常日頃からソフトバンクの回収査定条件を満たす状態を維持・管理する必要があります。
回収できない条件として「機種の製造番号/IMEIを確認できない」「回収した機種が査定基準を満たさず、且つ割賦残債が20,000円以下の場合※1」など、次のケースが破損判定基準として設定されています。
- スリープボタンが機能しない(電源が入らない等)
- パスコードロックなど各種ロックが解除されていない(初期化されていない)
- ガラスや筐体にヒビ割れがある
- カメラやボタンが破損あるいは欠損している
- 液晶に液漏れや焼付きがある
- タッチパネルの操作ができない
- 画面に縦線や横線がある
- 画面が暗く文字が読めない
- 筐体が変形している
- メーカー保障対象外となった本体(改造等)
※1 あんしん保証パックwith AppleCare Services、あんしん保証パックプラス又はあんしん保証パックに加入する場合は2,000円以下
「半額サポート+」とSIMフリー版一括購入〜売却のどちらが得か
今回は購入した端末を25ヶ月目に下取り・売却を前提として「半額サポート+を利用してiPhone XS Max 256GBを購入」「Apple StoreでSIMフリー版iPhone XS Max 256GBを購入」の場合で、実質負担額をシミュレートしてみました。
半額サポート+でiPhone XS Maxを購入した時の実質負担額
半額サポート+でソフトバンク版iPhone XS Max 256GBを購入する場合、プログラム利用料金込みで実質負担額は93,360円となりました。25ヶ月目の機種変更時に旧機種の査定条件を満たさない場合は、20,000円アップの113,360円です。
実質負担額 | 実質負担額(査定基準を満たさない) | |
---|---|---|
本体金額 | 84,000円(3,500円 × 24ヶ月)※2 | |
プログラム利用料 | 9,360円(390円×24ヶ月) | |
査定基準落ち | – | 20,000円※3 |
合計 | 93,360円 | 113,360円 |
※2 25ヶ月目の機種変更を中止して48ヶ月使う場合、プログラム利用料金(390円×24ヶ月)に加えて、満額の本体代金(3,500円×48ヶ月)が発生するため、SIMフリー版よりかなり割高になります。
※3 あんしん保証パックに加入している場合は、査定基準落ちの実費負担額が20,000円から2,000円に減額されます。
Apple StoreでiPhone XS Maxを購入した時の実質負担額
Apple StoreでSIMフリー版iPhone XS Max 256GBを一括購入し、25ヶ月目に売却した場合の予想実質負担額は91,944円となりました。
実質負担額 | |
---|---|
本体金額 | 153,144円 |
中古最高評価の買取額予想 | 61,200円 |
合計 | 91,944円 |
発売から2年経過しているSIMフリー版iPhone 8 Plus 256GBの買取金額が新品価格の40~50%前後となっていることから、執筆時点から2年後にはiPhone XS Max 256GBの買取金額が新品価格の40%程度まで下がることを想定し、買取金額を61,200円に設定しています。
一度の負担が軽い半額サポート+、縛りがないSIMフリー
今回の試算結果通りになれば概ねどちらも実質負担額に大きな差はありませんが、2年後に半額サポート+で対象機種への変更を見送った場合は、本体代金とプログラム利用料金の合計で177,360円の支払いとなり、半額サポート+がSIMフリー機に比べかなり割高になります。(2年後の対象機種料金は現時点では不明)
また半額サポート+では、100日のSIMロックが適用され利用できるSIMがソフトバンク系列のものに限定されること、実質負担額を安く済ませる為に2年ごとにソフトバンクで機種変更する必要があること、機種変更の度に割賦金(分割払い)が発生し続けることなど、結果的にソフトバンクのプラン(半額サポート+)に縛られることになるので、このあたりのデメリットも納得した上で利用を検討する必要があります。
一度の負担額を減らしたいといった方は半額サポート+一択ですが、もし端末を一括購入する余力がある場合は、SIMフリー版の一括購入〜売却の方法にした方が縛りも無く、また実質負担額の面でも損することは無いかと思います。
Appleショッピングローンを使うという選択肢
半額サポート+のメリットは「一括購入時のまとまった出費を抑える」かと思いますが、2019年10月31日まではAppleショッピングローン(最大24回払い)を金利0%で提供しています。もしSIMフリー機を購入したいものの、一括購入が厳しい場合はこちらを活用すると良さそうです。
※ 一部追記、編集しました。2019/09/17
半額サポート+で購入した機種はSIMロックされており、また分割払いのため購入後100日はSIMロック解除できません。そのためSIMフリー版と比較するのは少し違う気がします。
コメントありがとうございます。
半額サポートの「iPhoneが最大半額」と聞くと非常にお得そうに感じますが、その「最大半額」が本当に得なのか、実質負担額の面でSIMフリー機と比較させて頂きました。
※ SIMフリーを比較対象としてピックした理由は、執筆時点では半額サポートの類はソフトバンクのみ発表していた為。
ソフトバンクの店舗での購入は頭金も考慮に入れて比較すべき。ソフトバンク自身が本サービスの意味は選択肢を提供することと言っており、Appleストアでの購入と同等のサービスと書くのは間違っている。
本記事は記事に題にもありますように実質負担額の比較で損得を考えたものになるため、ハイエンド機種購入時の出費を抑える選択肢の優位性は加味していません。