iOS18以降、一部のユーザーからSafariの読み込みが遅い、クラッシュする、動作が重い、ページが表示されない問題が報告されています。本記事ではSafariの動作が不安定になった際の対処法を解説します。
目次
Safariが重い、読み込みが遅い、落ちるなどの問題が報告
iOS18アップデート後、一部のiPhoneでSafariの読み込みが遅い、クラッシュする、動作が重い、ページが表示されない問題がAppleサポートコミュニティやSNS上で報告されています。
Safariが勝手に落ち易くなった。再起動しても頻度は変わらない。
コメント投稿者:Cavagame
After downloading update 18.1.1, why does Safari keep crashing whereas it worked fine before?
(訳) 18.1.1アップデートをダウンロードした後、Safariが以前は正常に動作していたのに、なぜクラッシュし続けるのでしょうか?
I have upgraded to iOS 18 and since my iPad and iPhone are having difficult time trying to load pages in Safari. Some apps as well takes sometime to load things as such as video.
(訳) iOS 18にアップグレードしてから、iPadとiPhoneでSafariのページ読み込みに問題が発生しています。また、いくつかのアプリも動画などの読み込みに時間がかかっています。
Safariの動作が不安定なときに最初に試す対処
iOS18以降、Safariの動作が不安定になった場合は、以下の基本的な対処法を試してください。ただし、履歴とWebサイトデータを消去すると、ログイン済みのウェブサービスからログアウトされるため、再ログインが必要になるので注意してください。
Safariが不安定なときに試す対処法
- Safari再起動
- iPhoneの再起動
- 拡張機能のオフ(設定→アプリ→Safari→拡張機能)
- VPNのオフ(設定→一般→VPNとデバイス管理→VPN)
- Safariの履歴とWebサイトデータの消去(設定→アプリ→Safari→履歴とWebサイトデータを消去)
- Safariの全Webサイトデータの消去(設定→アプリ→Safari→詳細→Webサイトデータ→全Webサイトデータを削除)
高度なトラッキングなどのプライバシー設定の変更
上記の対処法で改善しない場合は、iCloudプライベートリレーのオフ、Safariの「高度なトラッキングとフィンガープリント保護」や「プライバシー保護広告の測定」のオフで解決したケースが報告されています。
ただし、これらの設定を変更するとプライバシー保護のレベルを低下させるため、各設定のリスクを理解した上で自己責任で試すようにしてください。
Yes! I disabled it and worked. Seems security issues. Some websites such as Reddit is so slow to load. I just moved to another browser!
(訳) はい!それを無効にしたら動作しました。どうやらセキュリティの問題のようです。Redditなどのいくつかのウェブサイトは非常に遅く読み込まれます。私は別のブラウザに切り替えました!
I do still have the issues sometimes present, and it can be slow sometimes. However, it's much better than before. I had to close even the private relay in addition to the above settings.
(訳) 時々まだ問題が発生することがありますし、遅くなることもあります。しかし、以前よりはかなり改善されました。上記の設定に加えて、プライベートリレーもオフにしなければなりませんでした。
iCloudプライベートリレーをオフにする
iCloud+を利用している場合は、以下の手順でiCloudプライベートリレーをオフにできます。ただし、オフにするとIPアドレスなどが閲覧しているウェブサイト、プロバイダに知られる可能性があるので注意してください。
iCloudプライベートリレーをオフにする手順
- 設定を開く
- 名前(Apple Account)をタップ
- iCloudをタップ
- プライベートリレーをタップ
- プライベートリレーをオフにする
通常は、Web を閲覧すると、Web トラフィックに含まれている情報 (DNS レコードや IP アドレスなど) をネットワークのプロバイダや、閲覧した Web サイトに知られてしまいます。この情報を基に、閲覧者の本人確認が実施されたり、時間経過に伴う位置情報や閲覧履歴を蓄積してプロフィールが作成されたりする場合があります。
引用:Apple
プライバシー保護広告の測定をオフにする
プライバシー保護広告の測定をオフにすると、Webサイトや広告主の効果測定を目的とした、個人データを含まない匿名化されたレポートが送信されなくなります。
この機能をオフにしても、個人情報が広告主に共有されるわけではありませんが、ターゲティング広告の精度が下がり、興味関心の低い広告が表示される頻度が増える可能性があります。
プライバシー保護広告の測定をオフにする手順
- 設定を開く
- アプリをタップ
- Safariをタップ
- 詳細をタップ
- プライバシー保護広告の測定をオフにする
“プライバシー保護広告の測定”が有効になっている場合は、プライバシーを守りつつ、Webサイトや広告主が広告の閲覧やクリックの属性を分析できるようにするための属性レポートがWebサイトに提供されます。限定されたデータが含まれた属性レポートが、IPアドレス保護を使用し、データを保存せず、Cookieを使用せず、ランダムに24〜48時間遅延される専用モードで送信されます。属性レポートには、個人データは一切含まれません。
“プライバシー保護広告の測定”は、“設定”>“アプリ”>“Safari”>“詳細”にアクセスし、“プライバシー保護広告の測定”をタップしてオフにすることで、いつでも無効にできます。
引用:Apple
また「プライバシー保護広告の測定」がONになっている場合、Cookieを使用せず(個人情報とも捉えられる)IPアドレスは保護された状態でWebサイトや広告主に広告閲覧や属性の分析レポートが送られます。この測定も拒否したい場合はOFFにします。
高度なトラッキングとフィンガープリント保護をオフにする
高度なトラッキングとフィンガープリント保護は、ユーザーのプライバシーを強力に保護する機能です。オフにすると、ウェブサイトや広告主による行動追跡が容易になり、プライバシーが侵害されるリスクが生じます。
「高度なトラッキングとフィンガープリント保護」を使えば、一段と強力な保護機能で、ウェブサイトがあなたのデバイスをトラッキングしたり特定したりすることも防げます。既知のトラッカーはページをまったく読み込めなくなり、リンクトラッキングからの保護機能が、あなたがウェブを見ている時にURLに追加されたトラッキングを削除します。コンテンツブロッカーのサポート機能は、あなたが見ているサイトに関する情報をデベロッパに送信できないように設計されています。
引用:Apple
Appleサポートコミュニティでは、この機能をオフにすることで問題が改善した事例も報告されていますが、リスクを十分に理解した上でどうしても必要な場合のみ自己責任で試してください。
高度なトラッキングとフィンガープリント保護をオフにする手順
- 設定を開く
- アプリをタップ
- Safariをタップ
- 詳細をタップ
- 高度なトラッキングとフィンガープリント保護をタップ
- オフをタップ
※ 改善しなかった場合は必ず設定を戻してください。また、特定のウェブサイトの読み込みが遅かったものの、上記手順で改善した場合も、閲覧を終えた後は設定を戻してください。
※ この設定を変更するぐらいであれば、iOSアップデートで解決するまでの間、Safari以外のブラウザアプリの使用することを強くお勧めします。
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