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「iOS27で審査なしアプリ解禁」は誤り、危ないアプリが勝手に入ることはない

2026年10月12日現在、「iOS27で審査なしのアプリが解禁されスマホ代が高額になることがあります」といった内容のYouTube動画が拡散されています。

動画自体も260万再生を超えており、スクリーンタイムの設定を変更するユーザー(投稿1・投稿2)も増えていますが、動画には不正確な点が多いため注意してください。以下詳細です。

マーケットプレイスの解禁はiOS26.2から

App Store以外からアプリをインストールできる仕組みは、2025年12月18日に全面施行されたスマホ新法に合わせ、iOS26.2で日本向けに導入されたものであり、iOS27で解禁されたわけではありません。

iOS27にアップデートしたからといって危険なアプリがインストールされるようになったわけではなく、動画タイトル「iPhoneがiOS 27で審査なしアプリを解禁…」自体がそもそも誤りです。

iOS 26.2では、スマホソフトウェア競争促進法(MSCA)に準拠するためにiOSに変更を行い、日本でアプリを配信するデベロッパに向けて新たなオプションを提供します。デベロッパによる代替アプリマーケットプレイスでのアプリの配信、代替アプリマーケットプレイスの運営、Appleアプリ内購入以外の方法によるデジタル商品およびサービスのアプリでの決済処理、代替Webブラウザエンジンの使用などが可能になりました。

引用:日本におけるiOSの変更 – Apple Developer

マーケットプレイスは許可でも勝手に入らない

動画では、LINEや天気予報などのアプリを普段通り使用しているだけで危険なアプリが入り込み、代金がスマホ代として請求されると説明しています。

これも大きな誤りで、そもそもユーザーが許可しない限り、マーケットプレイスやApp Store以外のアプリがインストールされることはありません。

iPhone、iPad、コンピュータでは、有料のアイテムに対するパスワード保護を完全に無効にすることはできません。

引用:App Store やその他の Apple サービスでの購入時のパスワード認証を必須にする – Apple サポート

マーケットプレイスはボタンを1タップするだけでインストールできるものではなく、詳細な確認画面も用意されており「誤操作でインストールした」という事故も起こりにくい設計です。

設定でアプリのインストールを管理を開く(マーケットプレイスのインストール手順)
設定でインストール管理を開く
マーケットプレイスを選択する(マーケットプレイスのインストール手順)
許可をタップ
マーケットプレイスのインストール確認画面(マーケットプレイスのインストール手順)
内容を確認して許可して初めてインストールされる
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また、動画ではマーケットプレイスのアプリに関して「Appleの審査がありません」と説明されていますが、実際には「公証」と呼ばれる審査が行われており、中身が確認されていないアプリが出回っているわけではありません。

公証は、自動チェックと人による審査を組み合わせることで、アプリに既知のマルウェアやウイルス、その他のセキュリティ上の脅威がなく、アプリが仕様通りに機能し、ユーザが悪質な詐欺にさらされないようにします。

引用:代替アプリ配信を通じたアプリのインストール - Apple サポート

マーケットプレイスを使う予定がなければ「許可しない」にしても困ることはありませんが、不安になって過剰に対策する必要はありません。

Webが許可でもQRコードからアプリは入らない

動画では、QRコードを読み取っただけで会社のホームページから請求が発生するアプリが入り込んでくると説明されています。

実際、ウェブサイトからアプリを直接入手する仕組みは提供されていますが、2026年10月12日時点ではEUでのみ提供されており、日本では利用できません。

「スクリーンタイムにウェブ項目があるのはなぜ?」といった疑問は、前述したマーケットプレイスがウェブ経由の入手であることが関係しています。

筆者のiPhoneでウェブを「許可しない」に変更し、アプリマーケットプレイスを「許可」にすると、最初のダウンロード時点でブロックされるため入手自体できませんでした。

スクリーンタイムでウェブからのアプリ入手をオフ
日本ではアプリマーケットプレイス自体のダウンロードを防止できる

「パスワードを要求」が「必須ではない」でも課金は続かない

スクリーンタイムの「パスワードを要求」に関して、動画ではポケットの中で購入ボタンが押され続けて、数十回にも及ぶ請求が発生すると説明していますが、これも考えにくいです。

このオプションは、パスワードを入力してから15分以内であれば、次の購入でパスワードを省略するかどうかの機能であり、有料アイテムに対するパスワード保護を無効化する機能ではありません。

iPhone、iPad、コンピュータでは、有料のアイテムに対するパスワード保護を完全に無効にすることはできません。

引用:購入時のパスワード認証を必須にする - Apple サポート

また、Face IDとパスコードの設定で「iTunes StoreとApp Store」がオンになっている場合は、購入のたびにFace ID認証が必要になるため15分の省略自体が適用されません。

スクリーンタイムのパスワード要求を「必須ではない」を選択
パスワードを要求を必須ではない..
App StoreでFace ID使用をオン
iTunes StoreとApp StoreのFace IDを使用をオン
パスワード要求必須ではない場合も毎回Face ID認証が要求
無料アプリでさえも毎回Face ID認証が必要
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理屈上、以下の条件が揃った場合のみ意図しない課金が発生する可能性はありますが、動画にある「ポケットの中で数十回にも及ぶ課金が発生する」ことは考えにくいです。

意図しない課金が起こりうる条件:

  • Face ID認証を使っていない
  • パスワード要求が「必須ではない」になっている
  • パスワードを入力して購入後15分以内
  • iPhoneがロックされておらず、画面が点灯したままポケットに入っている
  • ポケットの中で購入ボタン(入手など)と確認ボタンがピンポイントで続けて押される

なお、動画ではアプリ内購入を「許可しない」に変更するよう勧めていますが、この通り操作すると自分の意思で購入するアプリ内課金もブロックされるため注意してください。

「トラッキング」は許可しない限り追跡されない

動画では、プライバシーとセキュリティで「アプリからのトラッキング要求を許可」がオンになっていると、広告に1度触れただけでスマホ代に8万円が上乗せされていたと説明されています。

この設定はアプリが追跡の許可を尋ねてよいかの設定であり、アプリ起動時に表示される確認画面で「許可」を選ばない限り追跡を許可したことにはなりません。

アプリ起動時のトラッキング許可を求める画面
アプリの初回起動時に「アプリにトラッキングしないように要求」のタップだけで拒否できます。

許可した場合は行動記録などに基づいて広告配信が最適化されますが、広告をタップしただけで翌月のスマホ代に8万円が上乗せされることは考えにくいです。

広告のリンク先で個人情報を自分で入力したり、Apple Pay等の決済した場合は起こり得ますが、これに関しては広告云々に限ったことではありません。

「ブラウザ」はSafari以外でも詐欺警告が出る

動画では、メールやSMSのリンクからページを開いた時に指示通りに操作するだけでブラウザが切り替わり、詐欺Webサイトの警告などが表示されなくなると説明されています。

iOS26.2以降、ブラウザアプリを初めて起動した時に標準のブラウザを選択できる画面が表示されることは確かにあります(iOS27の新機能ではありません)。

ただ、Safari以外のブラウザでも同等の機能(Chromeであればセーフブラウジング機能)が備わっていることが多く、危険と判断されたウェブページでは警告が表示されます。

そもそも、メールやSMSに記載されているリンクを開くこと自体にフィッシング詐欺のリスクがあるため、可能な限り公式サイトや公式アプリには自力でアクセスすることをおすすめします。

✓ 検証済み 検証・調査の詳細

検証対象

設定アプリ(スクリーンタイム)

OS

iOS27.0.1

端末

iPhone17

検証結果・調査概要

スクリーンタイムの「パスワードを要求」を「必須ではない」にした状態で無料アプリを2つ続けて入手したところ、2回ともFace IDによる認証を求められました。また「Web」を「許可しない」にすると、「アプリマーケットプレイス」が「許可」でもマーケットプレイスのダウンロード時点でブロックされることを確認しました。

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