本日Appleが開発者向けにiOS 10.3 beta 5 (14E5269a)、watchOS 3.2 beta 5 (14V5243a)、tvOS 10.2 beta 5 (14W5260a)をリリースしました。またパブリックベータテスター向けに、iOS 10.3 Public Beta 5がリリースされています。

iOS 10.3はAPFS導入と32bitアプリの警告が強化されるアップデートに

iOS 10.3の大きな変更点が幾つかあります。

1つ目はファイルシステムが従来のHFS+からAPFSに変更となり、これまでよりもセキュリティが強固になり、ストレージのデータアクセス速度が高速化されます。

但し、ファイルシステムを丸っと書き換えることになるので、アップデート時にトラブルが生じる可能性も十分に考えられるため、アップデート前にバックアップを取ることを強く推奨されています。

2つは目は32bitで動作しているアプリに対して「将来のiOSのバージョンでは動かない可能性」と強い警告が表示されるようになります。また設定→一般→情報→Appより、インストール済みの32bitアプリを確認することが出来る機能「Appの互換性」が追加されます。

3つ目はFind My iPhone（iPhoneを探す）で、Appleが発売している純正ワイヤレスイヤホン”Air Pods”の現在地を調べることが出来るようになります。室内で紛失した時に探す際には活用が難しいですが、外出先で置き忘れてきてしまった時などに役立ちます。

映画館などで役立つシアターモードが追加されるwatchOS 3.2

watchOS 3.2については、腕を上げることで画面が自動点灯する”Raise to Wake”や通知音を一時的に無効にすることができる、シアターモードが追加されます。シアターモードの設定中は、振動（触覚フィードバック）によって通知を知らせます。

不具合の解消や改良にフォーカスが当てられたtvOS 10.2

tvOS 10.2については、モバイルデバイス管理（MDM）の対応、OSやSDKの改良など、不具合の解消や改良が主になっており、APFSが導入されるiOS 10.3や、Night Shiftが追加されるmacOS Sierra 10.12.4に比べると、比較的小規模なアップデートになります。

• UIKitおよびTVMLKitアプリケーションのスクロールの高速化
• デバイス登録プログラムのサポート
• 拡張モバイルデバイス管理のサポート
• VideoToolboxフレームワークのサポート
• 新TVアプリの改良（米国）
• シングルサインオンの改良（米国）