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【Mastodon】マストドンのインスタンスとCWやNSFWなどの用語について解説

今回は連日ご紹介しているSNS「Mastodon(マストドン)」を利用するにあたり、理解しておきたいインスタンスの仕組みやメリット・デメリット、トゥートやCW、NSFWといった用語について解説します。

正直Mastodonを使い始めてみたけど、イマイチTwitterとの違いがわからない、インスタンスが結局何なのかわからない..といった時の参考になれば幸いです。

MastodonとTwitterの大きな違いである「インスタンス」について

Mastodonでは「インスタンス」といった単語を頻繁に目にすると思います。このインスタンスがTwitterとの大な違いなのですが、正直なところわかりづらいですよね。

TwitterやFacebookなど、一般的なSNSを利用する場合、運営会社が管理しているサーバーにアクセスしてサービスを利用しています。例えばTwitterであれば、利用しているクライアント(アプリ)に違いがあれど、最終的にはTwitterのサーバーに接続して、ツイートやフォローといった操作をしています。

TwitterはTwitter社のサーバーにアクセスして利用している。
TwitterはTwitter社のサーバーにアクセスして利用している。

しかし、Masodonは個人でも立ち上げることができるサーバー(インスタンス)が幾つもあり、それぞれが互いに繋がりあって、1つの大きなSNSを形成しています。アカウントもインスタンス単位で取得することができるようになっているので、例えばpawoo.netでアカウントを取得しても良いですし、mstdn.jpでアカウントを取得しても良いですし、その両方で取得しても良いのです。

Mastodonは個人のサーバー(インスタンス)の集合体で成り立っている巨大SNS。
Mastodonは個人のサーバー(インスタンス)の集合体で成り立っている巨大SNS。

サーバー(インスタンス)が幾つもあると聞くと「他のインスタンスの友だちと連絡を取ったり、フォローしたりできるの?」といった疑問が生まれますよね。

Mastodonのインスタンス同士は”連合”として繋がっているので、pawoo.netでアカウントを取得したAさんと、mstdn.jpでアカウントを取得したBさんが、互いに連絡を取り合うことが出来ます。

あくまで自身のデータがインスタンスに保存されるだけであって、インスタンスを飛び越えて異なるインスタンスのユーザーとコミュニケーションを取ることが出来るのです。

同じインスタンスのユーザー同士であれば、「@ユーザー名 こんにちは!」のようにメッセージを送れますが、異なるインスタンスのユーザーの場合「@ユーザー名@相手のインスタンスのドメイン こんにちは!」とすることで、メッセージを送ることが出来ます。

インスタンスが違えど「@インスタンスのドメイン」を付加することで会話が出来る。
インスタンスが違えど「@インスタンスのドメイン」を付加することで会話が出来る。

フォローもインスタンスの枠を飛び越えることが出来るようになっており、異なるインスタンスのユーザープロフィール画面でリモートフォローをタップして、入力ボックスに自身の「ユーザー名@インスタンスのドメイン」を入力することで、自分とは異なるインスタンスに属するユーザーもフォローすること出来ます。
※ 例えばでインスタンス”mstdn.jp”で”SBAPP_Ryo”といったIDを使っている場合、入力ボックスに”[email protected]”と入力することになります。

インスタンスが異なるユーザーもリモートフォローでフォローが出来る。
インスタンスが異なるユーザーもリモートフォローでフォローが出来る。

インスタンスのメリットとデメリットについて

一般的なSNSは運営会社がサービスを終了した場合、別の企業が買収などをしない限りは、利用することができなくなってしまいます。

しかし、Mastodonはあくまで個人が立てたインスタンス(サーバー)の集合体なので、例え1つのインスタンスが運営を終了してしまっても、別のインスタンスでアカウントを作成することが出来るので、Mastodon自体が無くなってしまうことはありません。

一つのインスタンスが消えても、他のインスタンスは残り続ける。
一つのインスタンスが消えても、他のインスタンスは残り続ける。

しかし、このインスタンスにはデメリットもあります。

例えばインスタンスAに属しているユーザーが、国内外問わず法令に触れるようなトゥートや画像の投稿が多くした場合、管理者がそれに対処する必要がありますが、管理が甘く対処が出来ていない場合、他のインスタンスから遮断(ブロック/BAN)可能性があります。

特に日本では違法とまではいかないグレーな内容であっても、国外では違法となっている場合が多くあるので、自身が所属しているインスタンスがいつ、どのような扱いを受けるのか予想するのは困難です。(全てはインスタンスに属するユーザーの民度と管理次第)
※ 似たようなトラブルがpixivのインスタンスpawoo.netと海外のインスタンスの間で起きています。

インスタンスの民度や管理次第では、他のインスタンスから遮断される可能性も。
インスタンスの民度や管理次第では、他のインスタンスから遮断される可能性も。

また一般的なSNSは、管理が行き届いた自前のサーバーで運営していることが殆どで、プライバシーポリシーや個人情報の扱いも明記されていますが、Mastodonのインスタンスは個人で運営しているものが多く、プライバシーポリシーや個人情報面では決して安全とは言い切れません。

今後メールアドレスの収集や売買を目的とした悪質なインスタンスが登場する可能性もありますし、現在自分が属しているインスタンスが悪い方向に転がる可能性もゼロでは無いので、そのあたりのデメリットは十分に認識した上で利用する必要があります。

Mastodonで使われている主要用語の意味について

最後にMastodonを利用するにあたり、覚えておくと便利な単語をまとめたので紹介します。

7_mastodon-20170417

  • トゥート(TOOT):最大500字の投稿(ツイートに相当)
  • ブースト(BOOST):トゥートを拡散する機能(リツイートに相当)
  • フェイバリット(FAVORITE):トゥートをお気に入りする機能(ファボに相当)
  • メンション(MENTION):@ユーザー名を含むトゥート(返信)
  • ローカルタイムライン:同じインスタンスに属するユーザーのトゥートが流れるタイムライン
  • 連合タイムライン:全てのインスタンスのユーザーのトゥートが流れるタイムライン

8_mastodon-20170417

  • CW:トゥートの閲覧を注意喚起する機能
  • NSFW:トゥートに添付した画像の閲覧を注意喚起する機能
  • インスタンス:Mastodonを運営しているサーバー群の総称
  • フォロー:同じインスタンスに属する特定ユーザーのトゥートをホームに表示する機能(友だち登録のようなもの/Twitterのフォローと同じ)
  • リモートフォロー:異なるインスタンスに属する特定ユーザーのトゥートをホームに表示する機能(中身はフォローと同じ)

正直なところ、まだTwitterの代替えとなるような感じはしません(ギーク過ぎる/セキュリティ/個人情報云々)が、今後の改良によっては更に化ける可能性がありそうです。Mastodonが進化していく過程を楽しみたいのであれば、アカウントを1つ作っておくと面白いかと思います。

著者情報

Ryo
こんにちは、「SBAPP」を運営しているRyoです。

Apple製品はiPhone 3GSから使い始め、国内でスマートフォンが急速に普及し始めた時期、iPhone 5が展開された頃から、主にiPhoneやiOSなどの使い方や不具合情報を10年以上にわたり発信しています。

現在はiPhoneやiOSの情報だけでは無く、SNSプラットフォームでの障害や不具合、フィッシング詐欺メール・SMSに関する注意喚起など、広範なテーマにわたる記事を書いています。

過去には「電気の見える化」に関するウェブアプリケーション開発、大規模システムの保守業務に従事していたことがあり、それらの経験を活かしてSBAPPを含むブログメディア等を運営しています。記事が少しでもお役に立てたら幸いです。

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